「山」と「耳が3つ」……そんな不思議な漢字を見かけたことはありませんか?
──それが今回の主役、「山+聶」(wordpressでは表示できません😹)です。
一見するとふざけてるような字面ですが、実はきちんと意味も読み方もあって、Unicodeにも登録されている「実在する」漢字なんです。
ただ、ものすごくレア。
今回はこの「山+聶」について、見た目の話から、意味、使われ方、フォント事情までしっかり深掘りしてみます。
漢字の形──山+聶(耳が三つ)
まずは字の構造から。
この漢字は、左に「山」、右に「聶(ショウ/ジョウ/ささや-く」が組み合わさった形です。
「聶」は「耳が三つ重なった漢字」で、「ひそひそ話す」とか「耳打ちする」って意味があります。
だから「山+聶」は、見た目としては「山の中で耳打ちしてる」ような印象。
一発で覚えられるインパクトのある字形ですね。
意味と読み方──「攝」の異体字
この「山+聶」は、漢字資料では「攝(摂)」の異体字とされています。
「攝」といえば「摂政(せっしょう)」や「摂取(せっしゅ)」の「摂」ですね。
意味としては以下のようなもの。
- とりこむ・まとめる・引き寄せる
- 統括する・管理する
- (仏教で)衆生を導く、包み込む
読み方も「攝」と同様に「セツ」または「ショウ」と解されます。
『康熙字典』には載っているの?
さて「山+聶」という漢字ですが、どうやら『康熙字典』には掲載されていないようです。
ただし、「攝」と「聶」は『康熙字典』にはもちろん載っており、また中国語サイトのzi.tools 字統网では「山+聶」を「攝」の異体字として収録しています。
なので、このように考えるのが良いかもしれません:
「山+聶」は、近年の漢字資料では「攝」の異体字として認識されている。
Unicodeにはちゃんと登録されてる!
これは間違いなく事実です。
- 漢字:山+聶
- コードポイント:U+2D5F5
つまり、理論上はPCやスマホでも表示できる漢字です。
なぜ「山」がついてるのか?
「聶」だけでも意味は通じるのに、なぜ「山」がついているのか。
これについてははっきりとした文献上の根拠は見つかっていません。
ただ、古代中国では「山」が神聖な場所、高い視点、または包容力の象徴として使われることもありました。
なので、意味を補強したり、地域的なバリエーションだった可能性もあります。
が、これはあくまで参考程度に。
まとめ:使わないけど、知ってて楽しい漢字
「山+聶」は、見た目も読みも特殊すぎて日常生活で使うことはまずありません。
だけど、こういう漢字には知的なロマンがあります。
- 見るだけで印象に残る形
- 古典とつながる深い意味
- Unicodeでこっそり生きてる
漢字はただの文字じゃなく、文化の化石みたいなものだなと実感させられます。
おまけ:こういうの好きな人におすすめの字
- 聶(耳×3)
- 龘(龍×3)
- 麤(鹿×3)
文字としての美術館みたいな世界、ぜひのぞいてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!(^^♪
written by 南無パンクロック
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