Hi-STANDARD(ハイスタンダード)のギタリスト、横山健氏プロデュース作品として注目を集めた3ピースメロコアバンドDRADNATS(ドラッドナッツ)の3rdアルバム『MY MIND IS MADE UP』。
その全14トラックについて、聴いた感想などを記してみたい。
トラック1『Bright Star』
アルバムのオープニングを飾るにふさわしいDRADNATSの持ち味が凝縮されているような疾走感のある泣きメロナンバーだ。ストーリーの始まりを予感させる冒頭部分からの展開がカッコいい。冒頭で英語のメッセージを語るのはMEANINGのボーカルHAYATOである。「There’s a star that only one can have(人は必ず自分にしか持てない星をもってる)」と歌われているが、歌詞にはハイスタの『STAY GOLD』に通ずるものを感じた。ジャンルはまったく違うが、コブクロの『桜』の歌詞とも近い。ハイスタ難波と横山のボーカルのかけ合いを彷彿とさせる、Gt.キクオとBa.ヤマケンのハモリは絶妙である。
トラック2『Footsteps』
印象的なイントロのギターリフから一気に駆け出して行く。圧倒的にキャッチーなメロディーとDRADNATSの持ち味である絶妙なハモリが存分に発揮される。メロコアファンのツボをついてくるようなポップパンクナンバーである。コード展開やアレンジの所々にKen Yokoyama氏のニュアンスが感じられる気がする。前作までのDRADNATSとは一味違った勢いをこの曲には感じる。歌詞ではメンバーのバンドに対する率直な気持ちが表現されていてる。読みながら聴くと彼らの音楽にかける情熱がより伝わって来る。「Won’t wear studded jackets or belts I’m wearing them inside(鋲ジャン、鋲ベルは着ないが心の中で装着済みだ)」と高らかにパンクロッカー宣言をする歌詞が好きだ。
トラック3『Sick Of You』
DRADNATS節の泣きメロとタテノリのリズムで鳴らされる哀愁のあるメロコアナンバーだ。甘酸っぱい雰囲気を醸し出すコード展開、そこに乗っかるメロディーラインとハモリは聴いていて心地が良い。「It’s not all about knowing one another(理解し合う事が全てじゃないって事を)」と、時に人に対して思うこともあろう正直なところを歌っていて、共感できる歌詞だ。
トラック4『Good Morning And Good Night』
このアルバムの代表格として示されるDRADNATS節全開の疾走感溢れるポップパンクナンバーだ。Gt.キクオとBa.ヤマケンの抜群のかけ合いはこの曲でも如何なく発揮されている。「You can’t take or give hope It stays in the heart(きっと希望は奪うでも与えるでもなく、心の中に根付くもの)」という歌詞が好きだ。あまりにも有名な曲だがミスチルの『名もなき詞』の「愛はきっと奪うでも与えるでもなくて、気がつけばそこにあるもの」のフレーズに似ているのは気のせいだろうか。この曲は特別にミュージックビデオが作られていてYouTubeで公開されている。プロデューサーのKen Yokoyama氏も友情出演していたりするので、なかなか面白い。
[DRADNATS『MY MIND IS MADE UP』全14曲の感想(2)へつづく]
written by 南無パンクロック
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