[DRADNATS『MY MIND IS MADE UP』ツアー初日へ行った(1)のつづき]
NOT A NAME SOLDIERSは、4人編成のハードコア系バンドだ。
スキンヘッドなボーカルや長髪メタラーな雰囲気のギタリストなど、その風貌からしてハードコアっぽさがひしひしと滲み出ている。
まったく知らないバンドだったので、ライブへ来る前にNOT A NAME SOLDIERSの『RESIST IT』という曲をYouTubeで視聴した。
第一印象、ハードコアという言葉がよく似合う怖そうな人たちだと思った。
『RESIST IT』を聴いてみて、重厚感のあるサウンドと高速ビートで迫り来る感じは、けっこう好きな感じだった。
NOT A NAME SOLDIERSのライブが始まった。
予想を上回る勢いで高速ビートなキラーチューンが次々と繰り出されていく。まさにハードコア一点突破のライブだ。
重厚感のあるハードコアサウンドと高速ビートで、たたみ掛けるようにライブは展開して行った。
スキンヘッドのボーカルの「がなりボイス」とアグレッシブな身のこなしは、ハードコアフロントマンのお手本のようである。
バンド全体の重奏から生成されるハードコアで重厚なグルーヴは、どこかBRAHMANのそういった部分を彷彿とさせるものがあった。
MVで見た時はデストロイな印象だったが、ボーカルのMCを聞くとその印象はガラリと変わる。
実物は「兄貴!」と呼びたくなるような感じがそれとなくある。
饒舌なボーカルのMCでは、印象的な言葉がたくさんあった。
「DRADNATSなんかより、俺たちの方がずっと性格がいいから」
他にも、
「DRADNATSはメロディックだけど、俺たちはスピードヒップホップ」
面白いことを言う兄貴だ。
スキンヘッドの兄貴はオーディエンスの心を掴むのが上手かった。
他にもMCで、
「卒業した教え子のサッカー部のキャプテンが…」
という話をしていて、その内容からして普段は高校の先生をしているらしく、またサッカー部の顧問をしているらしいことがわかった。
驚きである。
会場にいたオーディエンスの多くもそのことに気付いて「えー、先生なの!」という感じでザワザワしていた。
教師とハードコアバンドのボーカルという二つの顔を持つ兄貴。
そんなギャップは面白過ぎると言う他ない。
でもなるほど、たしかにハードコア先生のステージ上でのアグレッシブな身のこなしは、サッカー部に通ずるものがある。
重厚なハードコアサウンド、疾走する太いビート、アグレッシブなパフォーマンス、饒舌なMC…
ライブ経験値の高さを感じさせるNOT A NAME SOLDIERSのアクトであった。
さて、次はいよいよお待ちかねの大トリ、DRADNATSの登場だ。
[DRADNATS『MY MIND IS MADE UP』ツアー初日へ行った(3)へつづく]
written by 南無パンクロック
コメント