
リ―ホー!ニーハオ!南無パンクロック(@NAMUPUNKROCK)です。
今回のテーマはSKA!ということで、古今東西のスカバンドを取り上げます。
SKAといえば
東京スカパラダイスオーケストラ(通称、スカパラ)はあまりにも有名なスカバンドである。
また若い世代に好まれる傾向のあるスカパンクシーンならば、HEY-SMITHなどのバンドが最近は有名であろう。
音楽ジャンルの一つであるSKA(スカ)は、そのリズムに最大の特徴がある。
聴けばピンとくると思うが、スカのリズムは二拍目・四拍目の音を強調して、一拍目・三拍目は休符となる。レゲエのリズムとも通じる。

イメージ的には「休♪休♪休♪休♪」(「休」のところは休符記号が入る)と続いていくのがスカのリズムで、これを「裏打ち」と言う。
この裏打ちのリズムがスカに独特のテイストを生み出しており、一つの音楽ジャンルとして成立せしめている。
(ちなみに、中国語ではSKAを斯卡(sī kǎ)と音写するらしい)
SKAの歴史

スカは、レゲエで有名なジャマイカにルーツがあり、音楽的なムーヴメントによって世界へと徐々に広がって行ったようである。
1950年代のジャマイカで生まれたオーセンティック・スカは、そのあと60年代に現れてくるレゲエやロックステディといった音楽ジャンルのルーツにあたる。
つまり、スカはレゲエよりも前からあった音楽ジャンルなのである。
大きな流れを見ると、先のジャマイカのオーセンティック・スカや、1970年代ころのイギリスにおける2トーン・スカのムーヴメントが何世代か前にあった。

その文脈で語られるのが、1960年代後半から70年代にかけてロンドンを拠点に台頭したレゲエ系のレコード会社であるトロ―ジャン(TROJAN)である。
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それはさておき、このようなSKAシーン古層のオーセンティックや2トーンの発展系や原点回帰などが、現在活動している諸スカバンドの位置する所である。
さほど詳しくないが、オーセンティック・スカでは、スカタライツやプリンスバスターがレジェンド的な存在であるらしい。
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→ The Skatalites – Simmer Down
→ Prince Buster – Enjoy Yourself
2トーン・スカでは、スペシャルズやマッドネスが有名だったかと思う。特にイギリス発のスペシャルズは、SKA文化史上における極めて重要なバンドである。
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→ The Specials – A Message To You Rudy
そのメンバーには黒人と白人が混在しており、ツートーン(黒・白)という名称や、スカ系のビジュアルでよく見るあの白と黒の市松模様も、スペシャルズに由来しているようである。

またスペシャルズは、ジャマイカ人のプリンスバスターの楽曲である「Enjoy Yourself」をカバーしており、このカバーが非常に傑作で、SKAシーンにおけるアンセム的ナンバーとなっている。
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→ The Specials – Enjoy Yourself

モンパチもカバーして、ライブ入場曲に使ってるね
↑Nutty Walk(ナッティー・ウォーク)と呼ばれるみんなやりたがるあれは、マッドネス由来である。
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→ Madness – One Step Beyond
日本のスカパラは、オーセンティック・スカや2トーン・スカも踏まえつつ、現代的で新しいスカを強く打ち出そうとしているスカバンドであるように見える。
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→ TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA – ルパン三世’78
SKA PUNK系のバンド
筆者は高校生くらいの時にSKA系のバンドを聴き始めたが、当時は専らスカパンクのPOTSHOTやKEMURIなどを聴いていた。
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→ POTSHOT – Be alive
スカパンクは高校生・大学生くらいのリスナーにとって、取っつき易く、比較的アクセスのしやすいものであろう。

オーセンティック・2TONE聴いてる高校生は激レア
またメロコアバンドのSNAIL RAMP(スネイルランプ)も、大ヒット曲の「MIND YOUR STEP!」を聴けばわかるようにSKAから影響を受けている。
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→ SNAIL RAMP – MIND YOUR STEP!
2000年頃、テレビ東京で深夜にやっていたライブハウス系の音楽番組ハングアウトによく出ていたB-DASH、175R、シャカラビッツなどのバンドも、SKAの裏打ちとメロコアのオーバードライブサウンドを織り交ぜた楽曲が多かった。
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→ B-DASH – Get it way
→ 175R – Freedom(※この曲はSKA要素ないけど好き)
→ 175R – SAKURA

そんな中、SKAを前面に打ち出していたのが、SKA SKA CLUBであった。東京大学のバンドサークルで結成され、メンバーのほとんどが東大生ということでもよく知られていた。
SKA SKA CLUBの1stアルバム『twelve ways to go』(2001年)は名作であり、やはり代表曲の「Santa Monica」は他のスカパンクバンドとは一線を画すParty SKAな名曲である。
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→ SKA SKA CLUB – Santa Monica
SKAっぽい印象がないHi-STANDARD(ハイスタンダード)も、『ANGRY FIST』のシークレットトラック「ピンクパンサーのテーマ」では、珍しくSKAの裏打ちを使っている。
また、Ken Yokoyamaには、超Skankin’なナンバー「Come On,Let’s Do The Pogo」がある。
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→ Ken Yokoyama -Come On,Let’s Do The Pogo
堂島孝平の「葛飾ラプソディー」をSKAバージョンでカバーしたのは、女性ボーカルのスカパンク系バンドYum!Yum!ORENGEで、同カバーはテレビアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(こち亀)のオープニングで用いられた。
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→ Yum!Yum!ORANGE 葛飾ラプソディー ヤムヤム version
大阪出身のガールズバンドのオレスカバンドもその名がよく知られており、「爪先」はテレビアニメ『BLEACH』のエンディングテーマとして使用されて特に有名な曲である。

東京スカパラダイスオーケストラのコラボ
スカパラがジャンルの枠を超えていろいろなアーティストとコラボし続けているのは、とても面白みがあるし新しい。
ハイスタの横山健もまたスカパラとコラボした一人であり、計3曲のコラボ作品を発表している。
そのうち「道なき道、反骨の。」は、綾野剛主演の映画『日本で一番悪い奴ら』(2016年公開)の主題歌に用いられた。
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→ feat.Ken Yokoyama /TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA – 道なき道、反骨の。
横山健とスカパラがコラボしたあとの二曲は、「さよならホテル」と「遠い空、宇宙の果て。」である。
最近ではYOASOBIの幾田りら(ちなみに、中国語では「りら」を「莉拉」と表記する)をゲストボーカルに迎えて「Free Free Free」という楽曲をリリースしたのも記憶に新しい。
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→ feat.幾田りら /TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA – Free Free Free
NEO SKA系バンド

NEO SKA(ネオスカ)というジャンルでは、サタニックカーニバル2017と2019にも出演したOi-SKALL MATES(オイスカ)が推しである。
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→ Oi-SKALL MATES – Skinhead Running
バンドとしてはオイスカほど知られていないが、DOBERMANの「うたかたの唄」は日本情緒溢れる哀愁の名曲である。
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→ DOBERMAN「うたかたの唄」
更にもっとアングラなスカバンドを一つ紹介すると、筆者は一度だけ下北のベースメントバーでTHE BODIESのライブを見たことがあった。
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→ THE BODIES「SKA BAND」
そのステージが超クールで、SKAへの熱い想いを感じさせるものだったので印象に残っている。
海外のSKA系バンド
ドイツのネオスカバンドThe Bustersの「Mickey Mouse in Moscow」は、その独特なテイストがとてもおもしろい。ライブでも特に人気のある曲らしい。
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→ The Busters「Mickey Mouse in Moscow」
あと、同じくThe Bustersの「Ruder Then Rude」も軽快で愉しいネオSKAパーティーチューンである。
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→ The Busters「Ruder Then Rude」
また、アメリカのミクスチャーSKAバンドFishboneの「Party at Ground Zero」は、ライブで底抜けに盛り上がるキラーパーティーチューンだ。ぜひ試聴してみてほしい。
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→ Fishbone「Party at Ground Zero」

最後までお読みいただきありがとうございました!
SKAならではの面白さがいろいろありますね(^^♪
written by 南無パンクロック
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