
リ―ホー!ニーハオ!南無パンクロック(@NAMUPUNKROCK)です
韓国のメロディック・パンクバンド、STARTLINE(スタートライン/스타트라인)をご存じでしょうか。
GUMXを昔から聴いていた人なら、ドラマーのGUN(최건)の名前に見覚えがあるかもしれません。
STARTLINEは、そのGUNと、ギター/ボーカルのHOJUN(정호준)、ベース/ボーカルのZENA(원제나)からなる韓国の3ピースバンドです。
私はもう10年以上前から、YouTubeでSTARTLINEを聴いていました。特に好きなのが「Time Goes By」「Today」「언제나」の3曲。
ところが、いつの間にか活動を目にすることもなくなり、個人的には「もう昔に活動を終えたバンド」くらいに思っていました。

STARTLINE、けっこう好きだったなぁ
それが2026年9月。なんとなく調べてみたところ……。
STARTLINE、復活してるじゃん。
9月18日、ソウルのClub FFで「STARTL!NE REUNION SHOW『RE:』」。告知には「12年ぶりの単独公演」とあります。
これはちょっと嬉しい。
せっかくなので今回は、GUMXをきっかけに聴き始めたSTARTLINEの魅力と、おすすめの3曲、そして2026年の再結成公演について紹介します。
STARTLINEとは? GUMX出身のGUNらによる韓国の3ピース

STARTLINEは2013年に結成されたメロディック・パンクバンド。メンバーと担当は次のとおりです。
| メンバー | 担当 |
|---|---|
| HOJUN(정호준) | ギター/ボーカル |
| ZENA(원제나) | ベース/ボーカル |
| GUN(최건) | ドラム/ボーカル |
GUNはGUMX、HOJUNはCOPY MACHINEで活動していたミュージシャン。STARTLINEは2013年9月に最初のEP『Light My Fire』をリリースしています。
結成した年には、Yamaha Asian Beatの韓国大会で優勝。さらにインドネシアで開かれたGrand Finalでバンド部門3位に入り、ベストドラマー賞も受賞しています。
これは聴いていても納得するところで、GUNは普通にドラムがめちゃくちゃ上手い。
歌やメロディに耳が向くバンドですが、その下で演奏を支えているドラムが強い。GUMXを聴いていた人には、このあたりも気になるポイントだと思います。
私がSTARTLINEを知ったきっかけはGUMX
私が韓国のパンクシーンに興味を持った入口は、さらに遡るとNO BRAINでした。
そこから少しずつ韓国のバンドを聴くようになり、GUMXも韓国人3人編成だった時代から聴いていました。
昔から好きなのは「MY BASSIST LIKES THIS SONG」と「ALL ENDS」あたり。GUMXには、硬質で骨太な格好良さがあると思います。
そのGUMXのドラマーが、別のバンドをやっているらしい。
それでSTARTLINEを聴いたのが最初だったと思います。最初に聴いた曲は、おそらく「Time Goes By」。
そのときの印象は単純で、
「おっ、GUMXとは違うけど、こっちもいい感じじゃん」
でした。
同じドラマーがいるからといって、音楽の印象まで同じになるわけではない。STARTLINEには、もう少し柔らかく、少しエモい魅力がある。
そして、その印象を大きく作っているのが、HOJUNとZENAの声だと思います。
STARTLINEのおすすめ3曲
STARTLINEを初めて聴く人には、まずこの3曲を薦めたいです。
1.Time Goes By――少しエモい、男女のハーモニーが最高
個人的に、最初に聴いてほしいのが「Time Goes By」。
2014年1月10日にリリースされたシングルです。楽曲紹介では、大切な人や友人、そして自分たちのもとを去っていく人々への、希望を込めた曲と説明されています。
ひたすら疾走するタイプのメロコアというより、じっくりメロディを聴かせる曲。少し切ないけれど、暗い気分に沈み込む感じではない。
そして何より、HOJUNとZENAの男女のハーモニーがめちゃくちゃいい。
私は、日本の男女ボーカルのメロディック・パンクではFOUR GET ME A NOTSも好きです。
FOUR GET ME A NOTSには、一気に畳みかける疾走感や切れ味がある。STARTLINEとは曲の雰囲気が違いますが、男女の声が重なった瞬間にぐっと引き込まれる気持ち良さには、通じるものを感じます。
「Time Goes By」は、その声の重なりを楽しむのにぴったりの一曲。
MVも丁寧に作られていて、映像全体に漂う少しエモーショナルな雰囲気が好きです。10年以上経って聴き直しても、やっぱりいい。
STARTLINE「Time Goes By」Official Music Video
2.Today――海辺のMVと、STARTLINEらしい開放感
もう一曲、強くおすすめしたいのが「Today」。
2014年8月5日にリリースされたEP『Across The Night』のタイトル曲です。
このMVがまたいい。
海辺でメンバーが演奏していて、とにかく見ていて気持ちいい。あんな場所で演奏したら、さぞ気持ちいいだろうなと思います。
曲にも、その景色に似合う開放感がある。そしてここでも、HOJUNとZENAのハーモニーがいい味を出しています。
個人的には「Today」は、STARTLINEの個性がかなりよく出た曲だと思っています。メロディック・パンクではあるけれど、「速くて爽快」という説明だけでは収まりきらない。
実際、レーベル提供のアルバム紹介を読むと、面白いことが書かれています。
この曲は、Smashing Pumpkinsの影響を受けた3人による、同バンドの「Today」への返答という趣旨で紹介されているのです。
なるほど。
STARTLINEを聴いていると、メロコアだけを聴いてきたバンドではない感じがする。その理由の一端が、ここにあるのかもしれません。
ゆったりした呼吸でメロディを聴かせるところも含めて、この曲は好きです。
『Across The Night』の収録曲・作品紹介を見る(Bugs)
3.언제나――ZENAの声をじっくり聴きたい一曲
3曲目は、『Across The Night』の最後に収録された「언제나(Eonjena)」。
「언제나」は韓国語で「いつも」「いつでも」といった意味です。
この曲では、ZENAのボーカルが前面に出ます。
アルバム紹介でも、ベーシストのZENAの感性を生かし、抑制したアレンジと重すぎないサウンドで仕上げた曲として説明されています。
これがまたいい。
「Time Goes By」「Today」で男女のハーモニーを楽しんだ後に聴くと、今度はZENAの声そのものの魅力がよく分かる。
STARTLINEの違う表情が見えて、バンドの印象が広がります。
普段あまりメロコアを聴かない人にも、女性ボーカルのロックが好きなら聴いてみてほしい一曲です。
ZENAがいるからSTARTLINEになる
3曲を挙げたところで、やっぱり書いておきたいのがZENAの存在感です。
声がいいのはもちろんですが、MVでの佇まいにもどこか品がある。演奏している姿も含めて、自然と目が行きます。
そして、完全に個人的な感想ですが、
ZENAがかわいい。
大事なポイントなので書いておきます(笑)。
ただ、見た目の話だけで終わるわけではありません。
HOJUNの声にZENAの声が重なることで、曲の印象が変わる。「언제나」のようにZENAが前に出ると、また別の魅力が出てくる。
歌声と佇まい、その両方がSTARTLINEというバンドの印象を大きく作っていると思います。
ZENAがいるからSTARTLINEになる。
そのくらい重要な存在に感じます。
もちろん、HOJUNの歌とギター、GUNのドラムがあってこそ。この3人が揃ったときのバランスが、私は好きなんですよね。
ELLEGARDENを少し連想するのは私だけ?

STARTLINEを聴いていて、以前から少し気になっていたことがあります。
「このバンド、なんとなくELLEGARDENっぽいところない?」
特にHOJUNの声や歌い方、メロディの乗せ方から、ふとELLEGARDENを連想することがあります。
声が細美武士そのもの、という意味ではありません。あくまで私個人の耳で感じる、ちょっとした共通点です。
さらに、『Across The Night』収録の「Like A Fire」。
この曲のイントロを聴くと、私はELLEGARDENの「Fire Cracker」を少し思い出します。
曲名までFireだし(笑)。
ただし、STARTLINE側がELLEGARDENからの影響を明言した資料は、今回確認した範囲では見つかっていません。このあたりは、聴き比べを楽しむくらいの話として受け取ってください。
一方、2014年のThe Japan Timesの記事では、影響源としてBlink-182とHi-STANDARDが挙げられています。
こちらは、かなり腑に落ちます。
メロディック・パンクの気持ち良さがあり、曲によってはオルタナティブ・ロックを思わせる表情もある。そこに3人それぞれの声や演奏が加わって、STARTLINEの音になる。
だから私は、単純に「韓国版○○」とは呼びたくないんですよね。
好きなバンドを思い出す瞬間はある。でも、聴きたくなるのはSTARTLINEの曲なんです。
2014年には日本・台湾・中国へ
STARTLINEは、結成して間もない時期から海外でも演奏していました。
バンドの日本語ブログには、2014年の中国・上海のZEBRA MUSIC FESTIVAL、台湾・台中のHEART-TOWN FESTIVALへの出演が記録されています。
また、『Across The Night』のリリースに伴い、中国、台湾、日本を回るアジアツアーを実施。日本では横浜F.A.Dと新宿ACB HALLでライブを行っています。
前年のAsian Beatで訪れたインドネシアも含めると、活動初期からいろいろな場所へ足を運んでいたことが分かります。
私は当時YouTube越しに聴いていましたが、こうして振り返ると、日本でも見られる機会があったわけです。
今になって、ちょっと惜しいことをした気分になります。
2026年9月、12年ぶりの単独公演「RE:」
そして2026年9月18日。ソウル・弘大のClub FFで行われたのが、STARTL!NE REUNION SHOW「RE:」です。
オープニングアクトはFULL GARAGE。
公演告知には「12年ぶりの単独公演」とともに、こんな言葉が掲げられていました。
「12 YEARS LATER, BACK AT THE STARTING LINE.」
前売り購入者への再結成記念バンドのプレゼントも案内されていて、再会を祝う公演であることが伝わってきます。
このニュースを知ったときは、かなり驚きました。
私の中では、長いこと「昔聴いていたバンド」になっていたからです。
Instagramに上がったライブ写真を見たときも、
「おお、本当にSTARTLINEだ」
となりました。
そして、最初の感想は、
みんな若い。
昔YouTubeで何度も見ていた3人が、2026年にまたステージに立っている。
こちらには10年以上の時間が経った実感があるのに、写真を見ると当時の記憶がすっと戻ってくる。不思議な感じです。
素直に嬉しいですね。
STARTLINEのInstagramもチェックしたい

STARTLINEのInstagramは、@bandstartlineです。今回の再結成公演の告知にも、このアカウントが案内されています。
昔のMVで興味を持った人は、Instagramものぞいてみてください。昔の映像を見た後に今の3人を見ると、また違った感慨があります。
私も今回、復活を知ったので、これからはこちらも追いかけてみようと思います。
次のライブがあるのか、新曲が出るのか。気になることが増えました。
次は日本、台湾、インドネシアでも見たい
今回のREUNION SHOWが一夜限りのものなのか、それとも継続的な活動につながるのか。今後については、まだ私には分かりません。
でも、せっかく戻ってきたのだから、新曲を聴きたい。
そして、また海外でも演奏してほしい。
日本、台湾、インドネシア。このあたりでSTARTLINEのライブが見られたら、かなり嬉しいです。
日本に来るなら、ぜひ見に行きたい。
さらに妄想を広げるなら、SATANIC CARNIVALのような大きなイベントに登場したら面白そうですし、
GUMX × STARTLINE
という組み合わせも見てみたい。
音楽の個性が違うからこそ、同じ日に両方を聴けたら、それぞれの良さが際立つ気がします。
昔好きだったバンドを、もう一度聴く楽しさ
私は韓国のパンクシーンを網羅的に知っているわけではありません。むしろ、知らないバンドのほうが圧倒的に多いと思います。
それでも、NO BRAINを知り、GUMXを聴き、そのドラマーをきっかけにSTARTLINEへ辿り着いた。
こうやって好きなバンドから次のバンドへ繋がっていくのは、音楽を聴く楽しさの一つです。
そして今回は、そのSTARTLINEに10年以上経って再び驚かされました。
改めて聴いてみても、「Time Goes By」「Today」「언제나」はやっぱりいい。
懐かしさもあります。でも、それだけで聴いている感じではない。今聴いても、男女のハーモニーが気持ちいいし、メロディが好きなんですよね。
「こんないいバンドだったっけ?」
と思う瞬間さえあります。
初めて知った人も、昔ちょっと聴いたことがある人も、まずはこの3曲からどうぞ。
そして、韓国のメロディック・パンクで「このバンドも絶対聴け!」というおすすめがあれば、ぜひコメントで教えてください。
まだ知らない韓国のメロコア、もっと掘ってみたいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
written by 南無パンクロック


コメント